№0041
今でこそ、肯定的な評価というか、好きと言えるのだけど、初見の時の感想は正直「なんじゃこりゃ!?」だった。というのも、「スターウォーズ」のハン・ソロ
や、「レイダース」のインディアナ・ジョーンズで当時大人気のアクション(?)俳
優であったハリソン・フォード主演で、「エイリアン」のリドリー・スコット監督作品
ということで、メディアの前評判も高く、ポリス・スピナー(空飛ぶパトカー:完全
に脇役)や、デッカードブラスター(単なる拳銃)も何だかスーパーメカっぽい取
り上げ方をされてて、いやが上にも“SFアクション巨編”に違いないと、勝手に
期待を膨らまさせられていたのだ。
しかし!実際は陰鬱でハードボイルドでカタルシスのないストーリー展開で、何
より主役であるリック・デッカードが弱い!ほとんどやられっ放しって感じで、と
にかく、鑑賞後の消化不良感は半端なかったのだ。この作品の良さは「そうい
う世界観」であると受け入れて、三度四度繰り返し観ることで味わい深いものに
転化していったように記憶している。ちなみに、この映画を観る前からハヤカワ
SF文庫の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の小説の存在は知っていた
のだが(タイトルと表紙の絵が印象に残っていた)、この小説が映画の原作であ
るのを知ったのは恥ずかしながらずっと後年のことである(改訂版の表紙で、
赤字でそう表記されて初めて気付いて中身を読んだ;)。
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