2015年7月17日金曜日

超時空要塞マクロス / Super Dimension Fortress Macross

№379













 本放映開始当時、サンライズ支持派の自分にとっては、この番組は明確な「敵」だった。
 が、しかし王道の(?)ザブングルダンバインを観る傍らで、背中を向けつつチラ見していたのも事実だ。
 抗し難い魅力的なプロットやメカニック、わけても事実上の主役メカ、バトロイドバルキリーの秀逸さの前には「キャラの美樹本なんたらをアニメージュは持ち上げまくるけど、安彦さんの丸パクリじゃないか」とか「放送回ごとの出来不出来が激しいよな」とか「イマイはまだしもアリイとかいう聞いたこともないようなメーカーが担当したキットは酷い出来だぞ」など、今振り返っても、全て客観的な事実ではあったと思うだが、破竹の勢いの前には空しい遠吠えだったと自覚していた。
 そして満を持して公開された劇場版「愛・おぼえていますか」はそうした欠点への指摘もあたらないほど、ほぼ完璧な出来で、ご丁寧にキャラもメカも完全にデザインし直されているので、サンライズ・松竹・バンダイが得意とするテレビ版の編集に申し訳程度の新作部分を継ぎ足すというあざとい技(今も連綿と受け継がれている悪弊)は使いようもない潔さに感服したものだった。ご他聞に漏れず本作でも「マクロス○○」といった続編とか亜流が多々製作されたが、残念ながらこの劇場版を越えるものは生まれ得なかった(私基準)。

 ただ、残念なのはテレビシリーズの後番組等の惨敗で(さもありなんと思う)その頃メーカー側には最早劇場版の魅力的なメカニック群を新規にキット化する余力は失われており、唯一パーツ差し替えでバトロイド形態のストライクバルキリーVF1-Sが出たくらいの寂しい状況だったことだ。
 近年はバルキリーの各形態を飛行機模型の雄、ハセガワをはじめ各社が競作し、WAVEからはデストロイド三兄弟が発売されたが、前者はともかく後者はお値段からも手が出せないでいるうちに買う機会を逃した。どちらか1/100シリーズでスパルタンやグラージ、リガード各種までリリースしてくださると嬉しい。いやいや、私の次の目標はこれこれだった。

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